関西電力美浜原発3号機(福井県)の重要設備のあるエリアなどにある火災感知器が、原子力規制委員会に認可された計画通りに設置されず、火災の感知が遅れる可能性があったことがわかった。
21日の原子力規制委員会の定例会で報告された。
事務局の原子力規制庁によると、計画通りに設置されていなかったのは、原子炉の出力を調整する「ホウ酸」の貯蔵タンク室などに設置した火災感知器135個。規制庁の担当者は「新規制基準は火災の早期感知を求めているが、感知が若干遅れる恐れがあった」と説明する。
美浜3号機は2021年9月にも別の火災対策の不備が見つかったが、当時の関電の調査は不十分で今回の感知器の設置の不備に気づかなかったという。
関電高浜原発1号機(福井県)でも昨年1月に火災対策の不備が発覚。関電が美浜3号機についても改めて調べたところ、同年6月に感知器の設置状況が不適切だったことがわかったという。【朝日新聞】