新潟県が、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働をめぐる議論の前提と位置づけるいわゆる「3つの検証」について、29日、県民説明会が開かれました。
参加者からは避難を含めた検証結果を柏崎刈羽原発にいかに反映させていくかなど、質問が出されました。
柏崎刈羽原発の再稼働について、県が議論の前提としてきたいわゆる「3つの検証」をめぐっては、有識者で作る委員会が取りまとめを行う予定でしたが、元委員長と県の間で折り合いがつかず、ことし9月、県が取りまとめました。
これについて29日、新潟県が県民説明会を新潟市中央区で初めて開き、あわせて100人余りが参加しました。
説明会で県の担当者は、福島第一原発の事故原因や避難などを検証した結果を説明しましたが、参加者からは検証結果を柏崎刈羽原発にどのように反映させていくかなどについて質問が出されていました。
これに対し県の担当者は、「今後の議論の具体的な進め方は原子力規制委員会の追加検査の状況などを見て検討する」と答えていました。
参加した新潟市西区に住む女性は「説明会で出された意見を今後にいかそうという雰囲気が感じられず残念でした」と話していました。
新潟県防災局の原直人局長は「柏崎刈羽原発についても検証すべきだという意見もある。県が設置した技術委員会の中で安全確認を進め、県の取り組みを広く知ってもらいたい」と話していました。
県民説明会は来月25日にも行われます。【NHK】