東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)で、配管の洗浄中に廃液が飛び散った事故で、東電は26日、搬送された男性作業員2人が福島県立医大に入院したと発表した。体調不良は訴えていないという。
入院した20代男性の外部被ばく線量はベータ線で6.6ミリシーベルト、40代男性は1.6ミリシーベルト。いずれも作業ルールで必要なかっぱを防護服の上に着ていなかった。体内への放射性物質の取り込みは確認されず、2週間ほど入院して経過観察する。
事故は25日午前に発生。放射性物質を除去する吸着塔に入る前の配管内を硝酸水で洗浄していたところ、洗浄廃液をタンクに送り込む仮設ホースが発生したガスによって外れ、作業員5人に水が付着した。
東電はかっぱの着用を徹底し、ホースの固定方法も改める。
【東京新聞】