東京電力は29日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器の水中ロボットを使った内部調査で、原子炉圧力容器を支えるドーナツ状の土台(ペデスタル)内の底部からがれきや塊状の堆積物、棒状の構造物などが見つかったと発表した。ペデスタル内側でコンクリートの壁が剥がれ、鉄筋がむき出しになっている状態も確認した。
28日に行った詳細目視調査の結果を速報として示した。調査はペデスタル内部への入り口付近で行い、内部の様子も併せて撮影したという。ペデスタル内部を確認できたのは原発事故後初めて。ペデスタルの外側でも損傷が確認されていることから、東電は内部の状態について詳細な情報を収集し、健全性などを評価していく考え。
29日午前からはペデスタル内部での調査を開始、31日までに10地点程度で堆積物や構造物についてより詳細な情報を集める。健全性の評価に加え、事故解析や堆積物の回収などに向けた検討材料とする方針で、東電は「可能な限り多くの情報を集めたい」としている。【福島民友新聞】