志賀原発でこれまで行われてきた審査の過程です。
東日本大震災と福島第一原発の事故が発生した翌年の2012年、原子力規制委員会が発足し、2013年には事故の教訓などを踏まえた新規制基準が示されました。
北陸電力は、2014年に2号機の再稼働を目指して適合性審査を申請しました。
この申請を規制委員会の有識者会合が調査し、2016年には、原発敷地内の断層について、「活断層の可能性を否定できない」と結論付ける評価書をまとめました。
これに対し、北陸電力は改めて活動性はないと主張。
規制委員会は審査会合を重ねましたが、2018年には、「判断に必要なデータが決定的に不足している」と北陸電力に指摘するなど、う余曲折をたどりました。
おととしと去年には、規制委員会が現地調査を行うなどして断層の活動性を慎重に見極めていました。
そして3日、審査会合では「敷地内に活断層はない」とする北陸電力の主張は妥当だと判断しました。
活断層の可能性が否定できないとした2016年の有識者会合とは逆の判断が示され、志賀原発2号機再稼働の可能性が出てきたのです。
では、志賀原発の審査がどこまで進んでいるか確認します。
こちらは、原子力規制委員会が公開している志賀原発2号機の審査状況をまとめた表です。
左側に並んでいるのは「審査項目」です。
現在行っている審査は、一番上のひと項目だけです。
これを簡単にまとめると、現在は「地質」を審査中で、今後地震動や津波への対応、原子炉などプラントの耐震設計や耐津波設計の審査に移ります。
まだまだ道のりは長いのですが、3日の審査会合の判断は大きな転換点です。
北陸電力は「再稼働に向けた審査のステップとして大きな一歩と受け止めております。地元の皆様の了承を大前提に、1日も早い再稼働を目指してまいります」とコメントしています。【北日本放送】