鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原子力発電所の運転延長を検証する鹿児島県の専門委員会の分科会が7日鹿児島市で開かれました。
政府は現在、原則40年、最長60年とする原発の運転期限の撤廃を検討していますが、分科会の委員は鹿児島テレビの取材に応じ「原発の安全性を無視している」と批判しました。
7日の分科会では、九州電力から川内原発1、2号機の特別点検の結果に最新の知見を反映した劣化状況の評価などが示されました。
川内原発は1号機が2024年、2号機が2025年に運転開始から40年の運転期限を迎えます。
国の原子力規制委員会が認めた場合、最長20年の延長が可能で、分科会では川内原発の運転延長について検証作業を進めています。
一方で、政府は現在、原発の原則40年、最長60年という運転期限の撤廃を検討しています。
これについて分科会の委員の1人で星槎(せいさ)大学の非常勤講師、後藤政志委員は鹿児島テレビの取材に応じ、次のように答えました。
鹿児島県専門委員会分科会・後藤政志委員
「福島の事故を忘れているとしか言いようがない。安全性の概念からいくとおかしい。一旦立ち止まってチェックする、それで安全を確認して先へ。これが当たり前。平気で(期限を)取っ払うことができるということは安全性を全く無視している」
分科会では、原子力規制委員会が運転の延長を判断する前に検証結果をとりまとめる予定です。【鹿児島テレビ】