帰還困難区域の一部で避難指示が解除され、双葉町で住民の帰還が始まってから30日までの1か月で、町内に居住する人が30人を超えたことがわかりました。
福島第一原子力発電所が立地する双葉町は、原発事故のためすべての住民が避難を余儀なくされていましたが、先月30日、JR双葉駅周辺の帰還困難区域の一部で避難指示が解除され、居住できるようになりました。
町によりますと、町内に居住する人は、この1か月で少しずつ増え30人余りになったということです。
住民の帰還が始まったのは、避難指示の対象となった原発周辺の12自治体の中で最後で、原発事故前の人口7000人の1%にも満たない状態ですが、28日には北東部の産業団地に新たな工場が完成し、10月1日からJR双葉駅の西側に整備した25戸の公営住宅への入居が始まるなど、町は2030年ごろまでに居住者を2000人以上にすることをめざして環境整備を進めています。
原発事故のため、11年半近く誰も住むことができなかった町で、ゼロから暮らしを再生する前例のない取り組みが続いています。【NHK】