福島第一原子力発電所の廃炉に向けた調査で、1号機の内部で確認された「燃料デブリ」の可能性がある堆積物の分析状況を東京電力が公表しました。傾斜や空洞があることなど、次第に状態が明らかになってきたとして、今後のサンプル採取など詳しい調査のしかたを検討することにしています。
事故を起こした福島第一原発の1号機では、東京電力の調査で格納容器内部の水中で堆積物が確認され、溶けた核燃料と構造物が混じった燃料デブリの可能性が高いとみられています。
堆積物の厚さなど状態をより明らかにするため、6月には超音波探査が可能な水中ロボットが投入され、格納容器内部の13か所でデータの測定が行われました。
その結果、堆積物の厚さはおよそ1メートルから30センチ程度で、原子炉の真下の部分から流れ出たような傾斜がみられたということです。
また、データと画像を照らし合わせると空洞があることや崩れたような部分があることもわかってきたということです。
東京電力は複雑な状態が次第に明らかになってきたとして、今後、別のロボットを使ったサンプル採取など、詳しい調査のしかたを検討することにしています。【NHK】