関西電力は運転開始から45年が過ぎた福井県の美浜原子力発電所3号機について、ことし10月中旬に計画していた運転再開を2か月程度早めると発表しました。
美浜原発3号機は、運転期間を原則40年とする制度のもと、特別な検査を通過して去年6月に再稼働しましたが、設置が義務づけられているテロ対策施設の工事の遅れから現在は運転を停止しています。
この施設の建設工事について、関西電力は10日、土木と設備の工事を同時に進めるなど工期の短縮に取り組んだ結果、完成時期が2か月程度早まり、来月(7月)下旬にも完成する見通しを示しました。
これに伴って関西電力はことし10月中旬に計画していた3号機の運転再開についても2か月前倒しして8月中旬に見直し、新たな運転計画を10日、原子力規制委員会に届け出ました。
関西電力によりますと、3号機の運転再開が早まることで、東北から九州までのエリアでこの夏の電力の安定供給に必要な予備率が、最大で0.5パーセントほど改善する見込みだということです。
関西電力は「引き続き安全を最優先に緊張感を持って作業を進めるとともに、厳しい電力需給状況を踏まえて安全で安定した運転に努めてまいります」としています。【NHK】