東北電力は30日、東日本大震災で被災した女川原発2号機(宮城県)について、2024年2月をめどに再稼働の準備を進めると発表した。同社が再稼働の時期を具体的に示すのは初めて。一方で、22年度としていた安全対策工事の完了時期は、23年11月にずれ込む見通しとなった。
女川原発2号機の再稼働を巡っては、地元の同県、石巻市、女川町が20年11月に同意しており、安全対策工事を進めている。
同社によると、昨年12月の原子力規制委員会による計画認可を経て工事内容を精査したところ、非常時に原子炉格納容器の蒸気を冷やして圧力を下げる「圧力抑制室」の耐震補強工事に時間がかかることが判明。防潮堤のかさ上げなども22年度に終わりそうになく、工期の延長を決めた。
13年に規制委に審査を申請して以降、工事完了時期の延期はこれで5回目になる。【朝日新聞】