電力各社が海外に保管しているプルトニウムの削減を進めるため、電事連=電気事業連合会は、各社がプルトニウムの所有権を交換するなど、融通し合って利用できるようにする新たな計画を公表しました。
四国電力はイギリスで保管するプルトニウムの所有権を交換し、伊方原子力発電所で使用することを目指すとしています。
電力各社は使用済みの核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、再び原発で使う「プルサーマル発電」を進めていますが、原発事故のあと、プルサーマル発電を行う原発の再稼働が限られていることから、おととし12月現在、海外におよそ37トンのプルトニウムが保管されています。
この削減を進めるため、電気事業連合会は電力会社の間でプルトニウムの所有権を交換するなど、融通し合って利用できるようにする新たな計画を、きょう公表しました。
計画や四国電力によりますと四国電力では、イギリスで保管しているプルトニウムおよそ1トン分について、プルサーマル発電を行っていないほかの電力会社が保管するフランスのプルトニウムの所有権と交換することにしていて、今後、どの会社と交換するかなど具体的な協議を進めます。
四国電力では、このプルトニウムをフランスでMOX燃料に加工し、伊方原子力発電所3号機で使用することを目指していて、使用開始までには今後5、6年程度かかる見通しだとしています。
四国電力は、「安全を最優先に地元のみなさまにご理解をいただきながら当社が保有するプルトニウムの着実な利用に努めてまいります」とコメントしています。【NHK】