公的施設とは異なる視点で福島第1原発事故を伝える「原子力災害考証館」が12日、福島県いわき市にオープンした。津波被害の後、事故に伴う立ち入り制限で捜索が進まず、5年以上経て見つかった遺品など約100点を展示。関係者は「原子力災害で文化や日常を失った人々の無念さ、声なき声を残したい」と語る。
考証館は、JR常磐線湯本駅近くにある旅館「古滝屋」の経営者里見喜生さんが、原発事故で宿泊客が減り、使わなくなった約30平方mの宴会場を改装した。
福島県が運営する「東日本大震災・原子力災害伝承館」(同県双葉町)では、国や東電も含む「特定の団体」への批判を禁止している。
【共同通信】