大学教授らでつくる福井県原子力安全専門委員会(委員長=鞍谷文保・福井大教授)が4日、県庁で開かれた。ウェブ参加も含めて11人が出席し、関西電力が再稼働を目指す運転から40年超の老朽原発3基(美浜3号機と高浜1、2号機)の安全性などを議論。杉本達治知事が再稼働の判断材料の一つとする報告書のとりまとめについて、鞍谷委員長は「スケジュール的にはまだ何も決まっていない」と述べた。
会議では、原子力規制委員会が認可した高浜1、2号機の保安規定や、大飯原発の基準地震動の策定、各原発の安全性向上対策の実施状況、大飯3号機の配管溶接部の傷や高浜4号機の蒸気発生器の損傷の原因と対策について議論した。
会議終了後に鞍谷委員長が取材に応じ、老朽原発3基について「かなりの回数で議論をしてきた。安全性に関しては色々な取り組みがなされていて、かなり向上したということは確認できたと考えている」との認識を示した。【朝日新聞】