首都圏唯一の原発、東海第二原発が立地する茨城県の東海村で、無作為に選ばれた住民どうしが原発について意見を交わす会議が開かれました。
東海第二原発は事業者の日本原子力発電が再稼働を目指していますが、立地自治体の東海村は再稼働を了解するかどうか住民の意向を聞いたうえで判断したいとしています。
19日はそのプロセスの一つとして無作為に選ばれた住民26人が参加して原発について意見を交わす会議が開かれました。
会議でははじめに村の職員が原発の現状について、現在は福島第一原発事故のあとにできた新しい規制基準に基づいて地震や津波への対策工事が進められていることを説明しました。
このあと参加者が意見を交わし「雇用の面からも再稼働すべき」とか「福島の事故があったいま、再稼働は不安だ」という意見のほか「そもそも原発についてしっかり考えたことがない」といった意見も出されました。
村では同じ参加者による会議をさらに4回開き、原発への疑問や課題を議論してもらうことにしています。
夫が原発関連の企業に勤めていたという50代の女性の参加者は「原発はあるのが当たり前になっていて、特に考えたことはありませんでした。さまざまな考えを聞くことができてよかったです」と話していました。【NHK】