関西電力大飯原発3、4号機(おおい町)の設置許可取り消し判決を出した大阪地裁の原告団の一部が八日、美浜町議会を訪れ、運転開始から四十年を超える関電美浜原発3号機(美浜町)の再稼働に同意しないよう求める緊急要望書を提出した。
要望書では、地裁が違法とした大飯3、4号機の耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)について、美浜原発3号機も同じ方法で算出し、設計されていると指摘。安全性が担保されていないとして再稼働に同意しないよう求めた。
原告団の中嶌哲演さん(78)は「いよいよ慎重な審議が求められている」と注文した。要望書を受け取った竹仲良広議長は「判決は重要なものと受け止めた。原子力規制庁と関電から判決に対する見解を聞き、判断したい」と応じた。
関電は美浜3号機を早ければ来年一月にも再稼働させる工程を示しており、町議会は、九日に再稼働を求める請願を審査する特別委員会を開く予定。これを受け、町議会は近く同意の是非を示す見込み。【中日新聞】