県議会十二月定例会が二十六日、開会した。杉本達治知事は提案理由説明で、運転開始から四十年を越えた関西電力美浜原発3号機と高浜原発1、2号機の再稼働について「県原子力安全専門委員会で安全性確認を行うなど、慎重に対処する」と述べるにとどめ、議会側に再稼働に関する議論は要請しなかった。
県内原発の再稼働では、直近では二〇一七年九月に大飯原発3、4号機について、西川一誠前知事が県議会定例会の初日に議会側に議論を要請し、同意手続きがスタートした。今回、杉本知事は「国や事業者に求めている事項への対応を一つ一つ確認する」とし、現段階では関電に求めている使用済み核燃料の中間貯蔵施設の候補地提示などで回答を待つ姿勢を改めて示した。
最大会派の県会自民党の山岸猛夫会長は知事の提案理由説明を受けて「今議会ではあまり議論が進みそうにない」と指摘。「地元議員の意見も聴き、今後の対応を判断したい。関電が中間貯蔵施設の候補地を示せるのかも考える必要がある。ハードルはかなり高くなっている」と述べた。【中日新聞】