東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働を巡り、宮城県議会最大会派の自民党・県民会議は7日、女川町商工会から出ていた賛成請願に署名し、議会事務局に提出した。複数の市民団体が共同提出した反対請願とともに13、14日、環境福祉委員会で審議する。
請願には、環境福祉委の所属議員を除く会派役員5人が署名。石川光次郎議長を介して7日午前、事務局に受理された。自民側が署名を打診した公明党県議団は「議論を尽くした段階で結論を出したい」として署名を見送った。
県議会9月定例会は7日午後、議会運営委員会を開き、賛成、反対双方の請願を環境福祉委に付託する方針を確認した。13日は県当局が提案した2議案の審査後に請願を審議し、結論が出なければ14日に持ち越す。
自民会派の高橋伸二会長は「(会派として)代表質問で『当面の再稼働はやむを得ない』と態度表明しているが、反対の請願も出ている。委員会でしっかりと協議する」と話した。
再稼働に反対する野党会派と市民団体は6日までに、環境福祉委に対して(1)請願者による意見陳述(2)東北電と両請願者が推薦する有識者の参考人招致(3)傍聴席の拡充-を要望。渡辺勝幸委員長が取り扱いを検討している。
女川原発の再稼働問題では、女川町議会と石巻市議会が9月、地元商工会による賛成陳情をそれぞれ採択。立地市町の議会が再稼働に「同意」し、県議会での議論が注視されている。【河北新報】