東京電力は17日、福島第1原発1~3号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)への注水を一時停止する試験を始めた。試験は昨年度に続き2度目。デブリの温度上昇や水位の変化度合いなどを確認し、緊急時の対応見直しに役立てる。
デブリは現在も発熱しており、東電は3基に毎時3トンずつ注水して一定の温度以下に抑え込んでいる。17日は2号機で午前10時すぎに注水を停止。3日間影響を調べ、20日に再開する。原子炉圧力容器内の温度上昇は約10度を見込み、20度に達した場合は試験を停止する。
1号機は10月に5日間、3号機は年度内に7日間それぞれ注水を止める。
東電によると、デブリの発熱量は事故から9年半で大幅に減少。昨年度の試験では各号機で8~49時間注水を止めても、温度上昇は全て1度以下だった。【河北新報】