日本原燃は14日までに、同社の核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)で、試験運転の際に生じた放射性廃棄物などを保安規定で定められた場所以外で長期間にわたり保管していたと明らかにした。原燃は「安全上の問題はない」と説明している。
原子力規制庁による巡視で2017年8月、使用済み燃料を取り除いた管などを適切に管理していないことが発覚した。同年12月、原燃は放射性廃棄物など計8件の不適切な保管を確認。約10年間も規定の場所以外に保管されていたものもあり、規制庁は原因究明を指示した。
今年6月、原燃は規制庁に現状や経緯などを報告したが、所定の場所に移送したのは2件だけで、規制庁は「(指示から)約3年の期間が経過しており、対応が遅過ぎる」と指摘した。
原燃は定期点検などで、安全確認を継続してきたとしながらも、「検討が不十分だった」と説明。規制庁の担当者は「運転中であれば一時的に廃棄物を仮置きすることは考えられるが、これだけ長期間置いておくことは好ましくない」とし、詳しい説明を求める方針を示した。【時事通信】