Jヴィレッジ(楢葉・広野町)を国内全体の出発地点とする東京五輪聖火リレーで、県は二十一日、聖火ランナーが走る県内ルートや観客が応援する沿道の空間放射線量の測定結果を公表した。全二十六区間のうちの二十五区間で測定し、最大値は車道で毎時〇・四六マイクロシーベルト、沿道が毎時〇・七七マイクロシーベルトだった。県は現地での滞在時間を考慮すると、東京電力福島第一原発事故に伴う国の長期目標である年間追加被ばく線量一ミリシーベルトをいずれも大きく下回り、開催に問題はないとしている。
各区間の測定結果は【表】の通り。車道で最大値を示した郡山市は毎時〇・〇三~〇・四六マイクロシーベルトだった。沿道で最大値となった飯舘村は毎時〇・〇四~〇・七七マイクロシーベルトで、四時間いたと想定しても最大被ばく量は〇・〇〇三ミリシーベルト程度で問題ないとしている。浪江町の区間は福島ロボットテストフィールドが工事のため、後日確認する。
調査は昨年十二月十八日から二十四日まで、地面から一メートルの高さの空間放射線量を測った。ルートとなる車道は測定器を搭載した車を走らせ、計七千二十二カ所を調べた。沿道は計一万七千四百十四カ所で県や環境省の職員が測定器を背負って確認した。
県内の聖火リレーは三月二十六日から二十八日まで三日間にわたり、二百六十の個人・集団のランナーが二十五市町村の計四九・七キロで聖火をつなぐ。
今後ルートに追加される見通しの双葉町は、編入が正式に決まれば測定する方針。【福島民報】