福島第一原子力発電所にたまり続けるトリチウムなどを含む水を、基準以下に薄めて海か大気中に放出する案を中心に議論を進める提言の素案が示されたことについて、原子力規制委員会の更田豊志委員長は、基準が守られれば、環境や健康などへの影響は考えられないとの認識を改めて示しました。
福島第一原発にたまり続けるトリチウムなどを含む水の処分方法について、経済産業省の小委員会は23日、基準以下に薄めたうえで海に放出する案と蒸発させて大気中に放出する案を中心に議論を進めることを提言する素案を示しました。
これについて、原子力規制委員会の更田豊志委員長は25日の定例の記者会見で、「海への放出も大気への放出も基準を守って行われた場合、環境や健康、農水産物などへの影響は考えられない」とする認識を改めて示しました。
そのうえで、素案通りの方策が取られた場合について、「放出先に、海か大気のどちらを選ぶかは難しい選択だ。水を水蒸気にするための設備の規模にもよるが、かかる時間は、大気放出のほうがはるかに長いと思う」と述べました。【NHK】