福島第一原子力発電所1号機で、溶け落ちた核燃料を冷やすため続けている原子炉への注水について、東京電力は、核燃料の発熱の状況などを確認するため注水をおよそ48時間にわたって停止する試験を15日から始めています。
メルトダウンを起こした福島第一原発の1号機から3号機では、溶け落ちた核燃料を冷やすため、事故後、原子炉への注水を続けていて、現在、原子炉の温度は20度から30度ほどで安定しています。
これについて東京電力は、万一トラブルで注水が止まるなどした場合、核燃料がどの程度発熱するかを把握するため、注水を一時的に止めて原子炉の温度変化を調べる試験を順番に行っています。
ことし5月に行った2号機では7時間半、注水を止め、この時、温度計の上昇は、1時間当たり0.2度を下回り、核燃料の発熱は想定した範囲に収まっていることが確認できたということです。
そして1号機については、15日午前11時ごろに注水を停止し、17日の午前11時ごろまでおよそ48時間、注水量をゼロにします。
そのうえで温度変化を詳しく分析し、後日、評価結果を公表するとしています。
また東京電力は15日の会見で、機器のトラブルのため遅れていた3号機の使用済み燃料プールからの核燃料の取り出しを16日にも再開すると発表していましたが、新たに別の機器で不具合が見つかり、再開は延期が決定しました。【NHK】