関西電力の会長ら20人が高浜原発がある福井県高浜町の元助役から3億2000万円分の金品などを受け取っていたことが分かりました。多額の「原発マネー」が経営陣個人に流れた可能性があります。
(松田尚之記者報告)
今回、発覚した不透明な金のやり取りですが、巨額の原発マネーが地元と関西電力の間でぐるりと回っていた疑いが浮上しています。関西電力は高浜原発に関連する工事を町内の複数の建設会社に発注していました。国税局の調査で、それらの建設会社から森山栄治元助役に3億円が渡っていたことが判明しています。そして、元助役からは八木会長や岩根会長を含む20人に現金や物品など3億2000万円分が渡っていたことを27日に関西電力が明らかにしました。つまり、もともとは原発のための関西電力の資金が結局は幹部ら個人個人のもとへと流れていた可能性があるということになります。関西電力は儀礼的な金品以外は返却し、工事の発注にも問題はなく、違法性はなかったと強調しています。しかし、どういった名目で幹部に金品が渡ったのか。そして、どれだけ返却したのかなどは一切、明らかにされず疑惑は深まるばかりです。
27日午後、高浜町の野瀬豊町長がコメントを出しています。「元助役については33年前に退任された方であり、行政としてその詳細については知る由もない。関西電力にはしっかりとした組織文化を再構築するよう強く求めたい」としています。【テレビ朝日】