メルトダウンを起こした東京電力福島第一原子力発電所1号機の最上階にある使用済み燃料プールの水中の画像が初めて公開され、水素爆発によるがれきが堆積している様子などが確認されました。
8年前の事故でメルトダウンを起こした3つの原子炉のうち、1号機では水素爆発で散乱したがれきの撤去がまだ終わっておらず、最上階にある使用済み燃料プールには392体の核燃料が残されたままになっています。
東京電力は、プールの状況を確認する初めての調査を行い、29日、写真を公開しました。
画像からは、プールの中央付近に上から複数のケーブルが垂れ下がり、一部が水没している様子が確認できたほか、水中の燃料を収納するラックの上には、コンクリート片などのがれきが堆積している様子が確認されました。
東京電力は写真を分析し、燃料取り出しにむけて、がれきの撤去方法を検討することにしています。
また、格納容器上部の巨大なふたの写真も公開されました。
3重構造のふたの総重量は500トン以上あり、3年前の撮影などからずれたことが確認されています。
写真には、隙間が黒く映し出されていて、東京電力は今後、ずれたふたの傾きなどを解析する予定です。
継続的に行っているふた周辺の放射線量の計測結果も公表され、もっとも高いところで1時間あたり1.97シーベルトありました。
東京電力では、廃炉作業を進めるため、放射線量を下げる対策をまとめたいとしています。【NHK】