県漁連は、東京電力のモニタリングで自主基準を上回る放射性物質が検出され、先月から自粛されているクロソイの出荷について、その後の集中的な検査で、新たに放射性物質が検出されず安全性が確認されたとして、今月中にも再開する方針を決めました。
これは26日、いわき市で開かれた、県漁連や県の研究機関などの関係者でつくる会議で決まりました。
釣りでも親しまれている高級魚のクロソイは、東京電力のモニタリングで、ことし5月28日に、福島第一原発から南に10キロ余り離れた富岡町の沖で取れた個体から県漁連の自主基準を上回る放射性物質が検出され、試験的な漁での出荷が自粛されています。
26日の会議では、県水産海洋研究センターの担当者が、今月19日までの1か月余りに行った集中的な検査の結果、検査した23匹すべてで、放射性物質は検出されなかったと報告しました。
県漁連の指針では、自粛の対象となった魚は1か月以上安定して自主基準を下回っている場合に安全性が確認されるとしていることから、出荷を再開する方針が決まりました。
クロソイの出荷は、今月30日に開かれる漁協の組合長による会議で正式に決まったあと、月内にも再開される予定です。【NHK】