福島市山居の市立ふくしま支援学校のプールで昨年、高い空間放射線量が確認されていたことが分かった。プール下の土壌が影響したとみられるが、それまでに異常はなく原因は特定できていない。同校敷地内では、ほかに線量が上がったところはないという。市は線量を下げる対策を進める。
市によると、昨年6月のプールの使用前モニタリングで、1時間あたりの空間線量はプール内の2カ所で0・39マイクロシーベルト、0・40マイクロシーベルトとなり、除染目安の0・23マイクロシーベルトを超えていた。線量上昇の理由は、2021年度の隣接施設の解体で原発事故の放射性物質を含んだ泥水などが地中に流れ込んだなどの見方があるものの、市の担当者は「なぜ昨年に限って」と首をひねる。
安全確保のため昨夏プールは使用中止となり、児童らの立ち入りは禁じられている。市は今夏に向け、プール下の土壌撤去やプール底の洗浄など、線量を下げる対策を行うという。【朝日新聞】