関西電力は8日、使用済み核燃料を専用容器に入れて保管する「乾式貯蔵施設」を福井県内の3原発に整備し、高浜原発で2027年に、美浜原発と大飯原発で30年に保管を始める計画を明らかにした。容量は計700トンで、同日、安全協定に基づいて県と立地自治体に事前了解願を提出した。
計画によると、各原発の敷地内に、使用済み核燃料を収納する長さ約5メートル、直径約2・5メートルの金属容器(キャスク)を並べて設置し、鉄筋コンクリート製のパネルで覆う。容量の内訳は、高浜原発約350トン▽大飯原発約250トン▽美浜原発約100トン。25年以降に設置工事を始める。
関電は昨年10月、県に使用済み核燃料の搬出ロードマップを提示。県外での操業を見込む中間貯蔵施設への搬出までの間、一時的に乾式貯蔵施設で保管する計画を盛り込んでいたが、場所や時期は示していなかった。
乾式貯蔵施設で貯蔵するのは、使用済み核燃料プールで15年以上冷却された燃料。関電は一時的に保管する期間について「年単位の可能性も否定するものではない」としている。【毎日新聞】