20年の運転延長が認可された川内原発を巡り薩摩川内市は市民向けのセミナーを開きました。能登半島地震を受け市民からは原発の安全性など地震に関連する質問が相次ぎました。
セミナーは川内原発が立地する薩摩川内市の主催で行われました。原子力規制庁、内閣府、九州電力、県など関係の6機関の担当者が参加し、会場には、市民約270人が訪れました。
40年の運転期限が迫る川内原発1・2号機は去年11月、 20年の運転延長が認可されました。
セミナーでは、原子力規制庁の担当者が認可の経緯を説明しました。
今月1日に発生した能登半島地震を受け、市民からは地震に関連する質問が相次ぎました。
(市民からの質問)
「能登半島地震では地震による隆 起が起こっているが仮に原子力 発電所の敷地が4m隆起した時 に安全性が保たれるのか検証す べきではないか」
(原子力規制庁 担当者)
「建物そのものの耐震性もそうだ し地盤が地震の時に構築物を支 持できるのか支持の性能とかそ れ以外にも地震に伴って変形傾 斜とかそういったものに対しても安全機能損なわないように審 査で確認している」
(市民からの質問)
「能登半島地震では道路の寸断に よる多数の集落が孤立。志賀原発の事故時の避難先になっている市町の甚大な被害が起きており 避難計画が機能してないと思う 原子力防災の在り方を根本的に 見直しが必要ではないか」
(内閣府 担当者)
「道路寸断が想定されるのであらか じめ複数の避難経路設定している。海路、空路など代替手段を検討することにしてい る」
(参加した薩摩川内市民)
「避難計画の話聞くと能登のような状況だと全然避難計画実行できないんじゃなかと思った)
(参加した薩摩川内市民)
「安心安全について国も県も市も丁寧に説明してもらい市民としては安心している。設備も良くなっているし避難経路も市としてもいい取り組みしているので市民も安心しているところもある」
(薩摩川内市 田中良二市長)
「6機関が会場で市民に直接説明する、質問に回答することは重要なことだ。原子力防災における能登半島のような地震があった場合にいかにあるべきか新しい知見として反映する考え持ってる」
川内原発1号機は今年7月に2号機は来年11月に40年の運転期限を迎え、それ以降は延長の期間に入ります。
【鹿児島読売テレビ】