テロ対策上の問題が相次いだ柏崎刈羽原子力発電所について、原子力規制委員会が事実上の運転禁止命令を解除したことを受け、東京電力が新潟県刈羽村で説明会を行いました。
テロ対策上の問題が相次いだ柏崎刈羽原発について、原子力規制委員会は検査の結果、自律的な改善が見込める状態だと確認できたとして先月、事実上の運転禁止命令を解除しました。
これを受けて28日、東京電力が刈羽村で住民への説明会を行い、およそ70人が参加しました。
このなかで柏崎刈羽原発の稲垣武之所長が原発の敷地内や構内への不正な立ち入りを防ぐ対策などについて説明しました。
このあとの質疑では、参加者からの「規制委員会の基準をクリアしたということは事故は起きないということか」という質問に対し、東京電力側は「想定外のことが起こることも踏まえ、事故が発生し、避難が必要になった場合まで多重に想定して備えている」と答えていました。
また、別の参加者から、能登半島地震で道路などに被害が出たことを踏まえて原発事故の際にどう避難するか、という質問が出され、東京電力側は「避難の課題を把握し、訓練を重ねていきたい」と答えていました。
説明会に参加した女性は「規制庁の解除のあと地震もあってびっくりしている。原発に大きなトラブルはないということだが情報が小出しなので完全には安心できずにいる。ちゃんと説明してほしい」と話していました。
説明会は、30日、柏崎市で行われるほか、今後、新潟市や長岡市、上越市でも行われる予定です。【NHK】