東京電力は13日、福島第一原子力発電所2号機で、溶け落ちた核燃料(核燃料デブリ)を取り出すため、原子炉格納容器の通路の蓋を開けたと発表した。通路にロボットアームを通し、デブリを採取する。
東電は2023年度末、炉心溶融(メルトダウン)が起きた1~3号機のうち2号機で初めて、デブリの取り出しを開始する計画だ。原子炉格納容器を貫く機器搬入出用の通路にロボットアームを通し、最初は数グラムのデブリを採取する見込みだ。
東電は4月中旬から、通路の入り口のハッチを遠隔操作で開ける作業を行っていた。当初は約1か月で終える予定だったが、固定用のボルトを外す作業が難航し、今月12日までかかったという。この日は取っ手を引っ張り、蓋を約10センチ開くことに成功した。
今後は、がれきなどロボットアームを通す際の障害物を除去する作業を進める。【読売新聞】