日本原子力発電(原電)東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に反対する東葛地域の市民グループのデモ行進が2日、千葉県柏市であった。約130人の市民が参加し、休日でにぎわう市街地の目抜き通りに「原発止めよう」のシュプレヒコールが響いた。
脱原発を訴える柏、松戸、流山など6市の市民グループが実行委員会をつくって初めて実施した。コロナ禍で思うように声が上げられず、行動制限の緩和で久しぶりの大規模な抗議活動になった。
柏市役所からデモがスタート。参加者は手作りのプラカードを掲げ、中心市街地では「福島原発事故は終わっていない」「東海第2は廃炉に」などと声をそろえ、柏駅までの約1・8キロを行進した。
デモに先立ち、太田和美柏市長、本郷谷健次松戸市長をはじめ東葛6市長に宛て、東海第2原発の再稼働に反対するよう求める要請書を柏市に提出した。
柏市のエナガの会の若井正幸代表(67)は「市内には福島第1原発事故で放出された放射性物質に汚染された焼却灰が残っており、東海第2原発事故が起これば避難者を受け入れる。原発から80キロ離れた東葛地域もまた当事者であることを市民にアピールできた」と力を込めた。
【東京新聞】