東京電力福島第一原発では、汚染水を浄化処理した後の水の海洋放出計画を巡り、12日に放出設備の試運転が始まった。
東電によると、試運転では処理水の代わりに淡水を使用。希釈用の海水を混ぜ、海底トンネルを通じて沖合約1キロの放出口から海に流す。水を運ぶポンプや、異常が起きた際に緊急停止する装置などの設備が正常に作動するかどうかを確認する。
一方で、東電が5月に原発港湾内で捕獲したクロソイから、国の食品衛生法が定める基準(1キロ当たり100ベクレル)の180倍となる1万8000ベクレルの放射性セシウムを検出した。捕獲地点は1~4号機海側の防波堤に囲まれた場所で、魚が港湾外に出るのを防ぐために設けられた網よりも原発側。【東京新聞】