6日までの3日間行われた「原子力総合防災訓練」。
6日は、原子力発電所の事故で大気中に放射性物質が放出し、避難が必要になったという想定で住民たちが指定された避難先まで移動する訓練が行われました。
訓練からは課題も見えました。
6日の訓練は、嶺南を震源とするマグニチュード6.0の地震で関西電力・美浜原子力発電所3号機で事故が起き、大気中に放射性物質が放出して段階的な避難が必要になったという想定で行われました。
原発からおおむね5キロから30キロ圏内の住民が、指定された広域避難先に移動する手順を確認。
このうち、敦賀市の3つの地区の住民およそ40人は、バスと自家用車を使って広域避難先の奈良県天理市まで移動しました。
住民たちは道中、滋賀県内のサービスエリアで、放射性物質の付着を調べるスクリーニングを受けました。
付着したことを想定して、ウエットシートで拭き取るなど除染の手順を確認しました。
そして、出発からおよそ4時間後、予定どおり避難先に到着しました。
ただ、長距離移動の負担や訓練時の情報の共有に不安を持つ人もいました。
また、天候などの影響で、予定していたヘリコプターを使った訓練ができず、課題を残しました。
さらに、出席した自治体の長からは、住民の避難にあたって移動時の道路の混雑状況などの情報をどう共有するかといった、課題をあげる声もありました。【NHK】
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20221107/3050012971.html