原子力規制委員会の新委員長に26日、山中伸介氏(66)が就いた。記者会見で「原子力に100%の安全はないということを肝に銘じながら、謙虚に規制業務を遂行していく」と決意を語った。
政権が原発の新増設や建て替え(リプレース)について検討を進める考えを示し、原発回帰の姿勢を強める中での委員長就任について、「東京電力福島第一原発事故を決して忘れない。この強い気持ちをもって独立性、透明性を堅持して厳正な原子力規制を遂行していく方針になんら変わりはない」と強調した。
一方で、審査の長期化については「厳正な審査が基本だが、審査の迅速化や審査に関する対話については積極的に進めていきたい」と発言。今後、重点的に取り組みたいこととして、情報発信の強化、現場重視、人材育成の3点をあげた。【朝日新聞】