東京電力 柏崎刈羽原子力発電所6号機の施設の地下で鉄筋コンクリート製のくいが損傷していたのが見つかった問題で、原子力規制委員会の更田委員長は2日の定例会で、くいが損傷した原因を慎重に見極めていく考えを示しました。
柏崎刈羽原発6号機の原子炉建屋に隣接する「大物搬入建屋」の地下で見つかった鉄筋コンクリート製のくいの損傷について、先月24日、東京電力は地盤を強化する固い土がくいの周辺に残っていて、そこに新潟県中越沖地震の揺れの力が加わったことが原因だとする調査結果を公表しました。
これを踏まえ、原子力規制庁の検査官が妥当かどうか確かめようと、1日、現地調査を行い、2日、原子力規制委員会の定例会で報告されました。
規制庁の担当者は、くいの損傷は非常に特異的なもので、東京電力が示した要因が有力なのではないかと考えていると説明しました。
これに対し更田委員長は「くいの損傷を説明できる要因はいくつもありえる。地盤を強化するための固い土の影響は容疑者ではあるが、何がどうなっていたのかはわからない。今後、しっかり見てもらいたい」と述べ、くいが損傷した原因を慎重に見極めていく考えを示しました。
柏崎刈羽原発6号機の施設の地下で見つかったくいの損傷の原因について、原子力規制委員会の更田委員長は2日の記者会見で「まだまだ議論や確認を積み重ねる必要があると思っている。今の段階で東京電力の説明を納得できるような状態ではまだない」と述べ、今後の審査の中で原因を見極めていく考えを示しました。【NHK】