東京電力は8日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器内部に調査用水中ロボットを投入した。当初は1月に予定していたが、ロボットに不具合が見つかり、作業を中断していた。調査は数カ月かかる見通しで、事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)や堆積物の撮影などを試みる。
調査では、さまざまなカメラやセンサーを備えた6種類の水中ロボットを使用。デブリの位置を調べたり、堆積物のサンプル採取を試みたりする予定だ。
8日は、格納容器内部にリング状の部品を取り付けるロボットを、内部にたまった水の中に下ろし、正しく動作することを確認した。リングは有線操縦用のケーブルが障害物に引っ掛かるのを防ぐため、ケーブルを中に通すもので、10日にかけて設置作業を行う。
1号機の炉心にあった核燃料は2011年3月の事故で溶融し、ほとんどが格納容器内に落ちたとみられる。17年3月に実施した調査ではデブリは確認できず、撮影に成功した2、3号機と異なり、詳しい状況は分かっていない。【時事通信】