関西電力は2022年度から、福井県敦賀市と連携し原子力発電所で発電した電力で水素をつくる実証実験を始める。敦賀市が持つ水素の製造設備が、原発の電力を使っているとみなす仕組みを整える。二酸化炭素(CO2)を出さない手法としてアピールする。
実際は水素の製造設備が使う電力は、どの電源で発電した電力かは不明だ。このため関電と敦賀市は設備で使う電力をどうやって「原発由来」と定義するのか検討する。
福井県には関電の全原発が立地する。関電と敦賀市は、原発をCO2フリーの電源と位置付けて脱炭素のまちづくりへ研究を広げる。関電は「市民がCO2フリー水素を使っていると実感しやすくし、脱炭素を後押しできるのではないか」と話している。【日本経済新聞】