南相馬市は同市小高区と浪江町にまたがる沿岸部に建設が計画されていた浪江・小高原発建設の土地の一部に産業団地の整備を検討していることが分かった。
7日の9月市議会一般質問で門馬和夫市長が明らかにした。市によると、土地は約8ヘクタールで東北電力が所有している。詳細は未定で、今後同社と協議する予定という。
市は、市内のほかの工業団地の空き区画が逼迫(ひっぱく)していることから、新たに産業団地を整備したい考え。浪江町の福島水素エネルギー研究フィールドなどが隣接していることから、関連企業の誘致も狙い、浜通り全体の復興や経済回復を図る。
この土地では東北電力が原発建設の準備を進めていたが、震災・原発事故後の2013年に計画を撤回。同社が浪江町からの要望を受け、17年に一部を町に無償譲渡している。【福島民友新聞】