関西電力は3日、運転開始40年超の原子力発電所として国内で初めて再稼働した美浜原発(福井県美浜町)3号機で発生した非常用ポンプの異常の原因を特定したと発表した。フィルターがサビで目詰まりしていた。除去を終えており、3日夜にも本格運転に向けた準備を再開する。本格運転を27日とする予定は変えない。
異常があったのは主電源を失った場合でも蒸気発生器に水を送るための非常用設備「タービン動補助給水ポンプ」の入り口にあるフィルター。出力を75%に高めての点検中、水圧計が異常値を示したため2日に作業を中断していた。サビの発生場所はポンプにつながる配管内部のもようで、関電は「原因を引き続き調査する」としている。
ポンプへの給水を再開し、異常がなければ3日夜にも点検作業を再開する。計画では3日に出力を100%に高める予定だったが、4日以降に延期する。【日本経済新聞】