運転開始から40年を超える老朽原発の関西電力美浜3号機(福井県美浜町)について、関西と福井県の住民が17日、運転差し止めを求める仮処分を21日に大阪地裁に申し立てる方針を決めた。関電は、老朽原発として国内初となる美浜3号機の再稼働を23日に予定している。
申立人は京都、滋賀、福井の3府県の住民9人。
東京電力福島第一原発事故を踏まえ、原発の運転は原則40年で、延長は可能な場合であっても1回に限り最長20年とされた。申立人側は「今回の美浜の再稼働は『40年ルール』の形骸化だ」と指摘。美浜3号機は施設の老朽化に伴う金属疲労や腐食で故障などの危険性があり、事故時の避難計画もコロナ禍などで実効性がない、と訴える方針。
弁護団共同代表の井戸謙一弁護士は「事故による被曝(ひばく)の危険性が差し迫っている。関電は運転をやめるべきだ」と話した。
【朝日新聞】