柏崎刈羽原発における一連の不祥事を受け、新潟県の花角知事は4月5日、原子力規制庁の荻野徹長官に対し“東京電力に原発を運転する能力があるのか評価し直してほしい”と要望した。
花角知事は5日、原子力規制委員会を訪れ、荻野徹長官に要望書を手渡した。
柏崎刈羽原発をめぐる一連の不祥事で新潟県民の信頼は大きく損なわれている状況だとした上で、厳格かつ適切な対応をしてほしいと求めた。
花角知事は「こうした事案が確認されたことで、あらためて東京電力に原子炉の運転を的確に遂行するに足る技術的能力があるのか、許可基準を本当に満たすのか、評価をし直していただきたい。」と訴えた。
これに対し、荻野長官は「事業者の申請に対する判断の評価ではなく、我々が検査の中で見ていくということであります。目指すところは、自立的な改善が見込めるようなちゃんとした事業者かどうかを見ていくことになると思います。」と述べ、能力の再評価について、目指すところは同じだと話した。
また、荻野長官はIDの不正使用について報告が遅れた問題について「今後は幅広く情報共有をしていく」と説明した。
荻野長官との面会を終えた花角知事は「しっかり追加検査をして
、評価することはお約束いただいた。規制当局がどういう判断をするのか注視していきたい。」と述べた。
一方、新潟市では福島第一原発の事故で県内に避難してきた人たちが東京電力に申し入れを行い、柏崎刈羽原発を巡る問題について強く非難しました。
申し入れを行ったのは『NPO法人スマイルサポート新潟』のメンバーなど7人です。
NPO法人スマイルサポート新潟の根本久美子理事長「福島の事故をふまえたこの10年は何だったのでしょうか。福島の教訓が生かされなければ、また同じことがこの新潟でも起こるのは時間の問題ではないですか?私たちは第二の故郷をなくすわけにはいきません」
4月5日、東京電力の小早川智明社長などに対して具体的な改善策など5つの項目について5月20日までに回答するよう求めました。
申し入れ書を受け取った東京電力の担当者は「準備が整い次第、回答する」と約束しました。【テレビ新潟】