新潟県の東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非を花角英世知事が判断する際、県民の意見を聞くよう求める署名活動が6日、始まった。活動に取り組む市民団体が新潟市中央区の万代市民会館で集会を開き、9月末までに目標の60万筆の署名を集めることを確認した。
署名活動を行うのは県民ら有志による「原発再稼働の是非を県民が決める会」。花角知事は再稼働問題について、原発を巡る県独自の「三つの検証」の結果を基に判断し、県民に「信を問う」と公約している。署名では、再稼働の判断を知事、県議会だけで決めるのではなく、県民の声をしっかり聞くことを求める。
集会には約140人が参加。東電福島第1原発事故の避難者が「事故から10年たち、避難者の中には生活が安定している人もいれば、いまだに苦悩の中にいる人もいる」と語り、再稼働に反対、慎重な意見が相次いだ。
会の共同代表で、福島県から新潟市に避難する磯貝潤子さん(46)は「再稼働に賛成、反対と多様な声があると思うが、たくさんの声を集めたい」と話した。【新潟日報】