福井県にある敦賀原子力発電所2号機について、日本原子力発電が断層のデータを一部削除し最新の結果のみを記載したことは不適切だと原子力規制委員会が指摘している問題で、規制委員会は記録を確認する必要があるとして日本原電の本店で14日から聞き取り調査を始めました。
敦賀原発2号機は再稼働に必要な原子力規制委員会の審査を5年前から受けていますが、断層の評価をめぐって見解が分かれ審議が続いています。
これに関して規制委員会は、ことし2月に日本原電が提出した原発の真下を通る断層のボーリング調査結果などをまとめた資料の中で、過去に示したデータの一部を削除し、最新の結果のみを記載していたことはデータの比較を難しくし、不適切だとして、14日から都内にある日本原電の本店で聞き取り調査を始めました。
規制委員会の事務局の担当者が本店が保管する書類をチェックし、社員から経緯などを聞き取りました。
日本原電は、より信頼性の高い内容に書き直そうとした結果で、改ざんの意図はなく、調査には丁寧に応じるとしています。
規制委員会が電力会社の本店で聞き取り調査を行うのは機器のトラブルなどで実施するケースはあるということですが、審査をめぐっては初めてということです。
聞き取り調査は15日まで実施される予定です。【NHK】