関西電力は10月19日、大飯原発3号機(福井県おおい町)で配管に傷が見つかった問題で、現在実施している定期検査中に配管を交換すると明らかにした。当初はこのまま運転再開し、次回の定期検査で交換するとしていた。今月下旬に配管の切断を始める。運転再開時期は「未定」としており、停止は長期化する見通し。
関電の原発は7基中4基が再稼働しているが、大飯3号機を含む3基は停止中で、大飯4号機が定期検査に入る11月3日以降は稼働中の原発がゼロになる。
配管交換は19日の原子力規制委員会の会合で表明した。傷は蒸気発生器周辺で分岐する配管の溶接部で見つかり、配管の厚さ14ミリに対し、深さは内側から最大4・6ミリだった。
関電はこのまま約13カ月間運転しても安全上の問題はないとしていたが、大飯3号機と同じ加圧水型軽水炉では国内で過去に同様の事例がなく、実際の配管を詳しく調べる必要があると判断した。結果は規制委に報告する。【福井新聞】