福島県飯舘村が帰還困難区域を抱える6町村でつくる「原発事故による帰還困難区域を抱える町村の協議会」を脱退したことが、3日わかった。政府は同村の帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点(復興拠点)外を除染せずに避難解除する方向で調整しており、従来通りの全面除染を求める5町村と路線の違いが出ていた。
飯舘村の菅野典雄村長と、同協議会長で葛尾村の篠木弘村長が先月25日に協議して決めた。政府は飯舘村の要望を受け、帰還困難区域のうち復興拠点を外れた地域を除染せずに避難解除する方針で、人は住まないが、立ち入りは制約しないことを想定する。原子力規制委員会が妥当性について審議を始めた。
飯舘村は復興拠点外に「復興公園」を設ける意向をもっている。菅野村長は取材に「復興拠点外の避難指示解除について、5町村と方法論に違いが出てきた。『一緒にやっていくのは大変でしょう』というお話が篠木村長からあったので、抜けさせていただいた」と話した。
【朝日新聞】