13日、本格操業に必要な審査に事実上、合格した使用済み核燃料の再処理工場について、原子力規制委員会は今後、完成前に行う設備の検査などに時間がかかる可能性を示しました。
青森県六ヶ所村の再処理工場は、原子力発電所で使い終わった核燃料からプルトニウムを取り出して再利用する、国の「核燃料サイクル政策」の要の施設です。
原子力規制委員会は6年前から事故や災害への対策が新しい規制基準に適合しているか審査を行い、13日、事実上の合格を示す審査書案を取りまとめました。
事業者の日本原燃は来年度上期に工場を完成させ、2年後には本格操業に入りたいとしています。
これについて規制委員会の更田豊志委員長は記者会見で、原発に比べ設備の数が多いなどとして、完成前に行う設計書類の確認や設備の最終的な検査にはかなりの時間がかかる可能性を示しました。
そのうえで、「日本原燃の示した完成時期までに検査などは終わるのか」との質問に対しては、明言は避けながらも、「あと1年とちょっと。事業者の計画にコメントすべきではないが、野心的ではある。不可能とはいわないが、日本原燃にはしっかりとした準備を求めたい」と述べました。【NHK】