福島第一原子力発電所の事故原因の調査を再開した原子力規制委員会は、2号機の原子炉建屋の最上階で先月行った調査結果を公表し、1時間当たり680ミリシーベルト余りと、引き続き高い放射線量が測定されました。
原子力規制委員会は、福島第一原発の現場の放射線量が低減してきたことなどから、去年10月から事故の詳しい状況や原因を分析する調査を再開しています。
4日は専門家などを交えた検討会が開かれ、メルトダウンを起こした2号機の原子炉建屋の最上階のフロアで、先月30日に行われた調査結果を公表しました。
それによりますと、ロボットによる放射線量の測定の結果、原子炉の真上の床面で、最も高い1時間当たり683ミリシーベルトを測定したということです。
このフロアでは東京電力も事故のあとに調査を行い、同様に高い放射線量を測定していて、事故から9年たっても人が立ち入ることができない状況が続いています。
また、メルトダウンはしなかったものの、水素爆発を起こした4号機の映像も公開され、爆発で鉄骨が露出したとみられる天井などが映しだされ、衝撃の大きさを物語っています。
規制委員会はこうしたデータを事故の原因や分析だけでなく、廃炉に必要な作業にも生かすとしていて、ことし中に報告書にまとめる方針です。
【NHK】